動物の脳の「性差」解明 東北大院・山元教授ら

ハエの求愛行動パターンと、ジェンダーアイデンティティとはだいぶギャップがあるが。
興味深い。


http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news/20120607-OYT8T01051.htm
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 東北大大学院生命科学研究科の山元大輔教授らのグループが8日、ハエのオスの脳にある特定のたんぱく質をなくすことで、メスの求愛行動を示すようになる仕組みを解明したと米科学誌セルで発表する。動物の脳は、生殖器とは別に、独自に性差を持っていることは知られていたが、遺伝子レベルの仕組みはわかっていなかった。人の性同一性や同性愛の原因究明にもつながる成果だとしている。

 山元教授らは今回、ハエのオスの脳にあるたんぱく質「フルートレス」に着目した。脳の性差を決める染色体には元々、メスの遺伝情報も書き込まれているが、フルートレスは、その情報が働かない状態にしてオスの脳を作り出す。だが、フルートレスのないオスは、メスの遺伝情報が働くようになり、脳がメス化した。その結果、メスに対して交尾を求めなくなったという。

 山元教授は「性同一性障害など、性差に関連した疾患の原因解明や治療にもつながる」と話している。

(2012年6月8日 読売新聞)