『厚労省と新型インフルエンザ』

新型インフルエンザの対策は、正直かなり意味不明で。


バイオハザード的空港検疫パフォーマンスに始まり。
その後、子供たちはほとんど感染。
子供の親は感染しなかったところから、たぶん大人には免疫があったようで。
で、さんざん、予防接種の規制をした挙句に、今頃になって、成人も接種可能に。
でも、今更、誰が予防接種を受けるのだろうか。
クリスマスが終わって、クリスマスケーキを定価販売する感じ。


実際問題として、某零細クリニックとしては、返品もできないワクチンが不良在庫化し、その損失は死活問題。とほほ。


そんな中、『厚労省新型インフルエンザ』拝読。
著者は現役の厚労省医系技官。ジョンズ・ホプキンスで修士課程も修了しており、優秀な経歴。
http://www.kimuramoriyo.com/
で、厚労省を手厳しく批判。
P49
>医系技官の幹部といわれる人たちは、実際の患者を診たことは、おそらく一度もないのではないでしょうか。彼らの同級生のほとんどが実際に患者さんを診る臨床医師となります。医学部を出た優秀な学生から、内科や外科といった花形の医局に引き抜かれていったのです。しかし箸にも棒にもかからない学生たちがいました。その人たちは当時人気のなかった厚生省に入りました。そして入ってから何十年かしてみると、いつのまにか局長などのポストに座っていたのです。それがいまの医系技官の幹部たちです。


なんか、すごいな。
こんなこと書いてくびにならないのかな。
というより、役所をくびになっても、医者としての腕に自信があるから怖くないんだろうな。

厚労省と新型インフルエンザ (講談社現代新書)

厚労省と新型インフルエンザ (講談社現代新書)