「江戸の性病 梅毒流行事情」を読む。
江戸時代の梅毒をめぐるあれやこれや。
梅毒に罹ったものは、治癒を願って、お稲荷様へ。
しかし、その周りには参拝客目当ての遊女がうろうろ。
お稲荷様いったあとは、遊女とセックスし、梅毒をうつしうつされ。
いったい何をしているんだ、江戸ピープルは。
特に興味深かったのは、谷中にある二つの「かさもり稲荷」。
かさ、すなわち、かさぶた、すなわち皮膚病、すなわち梅毒に効き目ある「かさもり稲荷」が谷中には二つあって。
大円寺の「瘡守稲荷」と功徳林寺の「笠森稲荷」。
この二つは江戸時代、「こちらこそ本物のかさもり稲荷だ」と裁判沙汰になったとかいう説も。
さらに、「かさもり稲荷」の前のお茶屋には、江戸の有名美人の「お仙」がいたそうで。
この「お仙」、有名になったのは、浮世絵師の鈴木春信が錦絵のモデルとして書いてブレイクしたそうだ。
当時、素人女性をモデルにすることは珍しかったらしく。
今で言うなら、篠山紀信が、素人女子大生を激写したら、ブレイクした、みたいな。
宮崎美子と思えばたいしたことない気もするが。
読書後ついでに徘徊し社会科見学。
大円寺・鈴木春信の碑
大円寺・瘡守薬王菩薩
大円寺でゲットした、鈴木春信による笹森お仙
功徳林寺の笹森稲荷

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