「坂の上の雲」に隠された歴史の真実―明治と昭和の虚像と実像

『「坂の上の雲」に隠された歴史の真実―明治と昭和の虚像と実像』を読む。
司馬史観と言えば、「明治は良くて昭和はだめ」だが。
その批判本なので「明治も昭和も駄目」という本かと思ったら、「明治も昭和も良い」という本だった。
最初こそ、史実から「坂の上の雲」に突っ込みを入れているが、著者の筆はどんどんヒートアップ。
ヒトラーもそれなりにいい仕事をした、とか、昭和の陸軍がいかに精強だったかを、延々と説き、最後には「もし現代まで満州国が残っていれば」と夢想する。
司馬遼太郎とは全然関係のない、すごい本だった。

「坂の上の雲」に隠された歴史の真実―明治と昭和の虚像と実像

「坂の上の雲」に隠された歴史の真実―明治と昭和の虚像と実像