「隔離」という病い

「『隔離』という病い」読む。
ハンセン病患者の隔離を中心とした考察。
読み応え有った。


神谷美恵子にも突っ込みを入れてて、共感。
私のblogでは下記参照。
http://d.hatena.ne.jp/annojo/20050410
http://d.hatena.ne.jp/annojo/20050411
http://d.hatena.ne.jp/annojo/20050413


印象に残ったのは、やはり神谷美恵子論文の引用。
P146
>外来患者は愛生園の患者と共有する特徴のほか、さらに大きな抑制と依存の度合いを示し、自己主張と自己防衛力が弱く、強く罪障感を持っていて、それをつぐなうべく努めいている。この患者たちが健康者の間にあって、自分の病気が見つかりはしないか、と絶えず恐れ、また病気をかくし、施設に入ることを拒絶していることについての罪の意識を持ち続けていることを考えれば、以上の精神状態は全くよく理解できる。


つまり、施設に入らずノンカムアウトで生活しているハンセン病患者のほうが、施設内で暮らしている患者よりメンタルヘルスが悪い、だから、施設に入れればいいのに、という主張である。


この論理、他の事柄にも色々使えそうな論理ではある。

「隔離」という病い―近代日本の医療空間 (中公文庫)

「隔離」という病い―近代日本の医療空間 (中公文庫)