中村中様「かくれんぼ」

中村中様、アルバム「天までとどけ」の「かくれんぼ」はミステリアスな曲。


で、野暮を承知で、分析。


最大のなぞなのは、いったい誰とかくれんぼしているかだが。


「夕焼け小焼けは 影を ひとつしか伸ばさない」とあり、ひとりでかくれんぼしてたことがわかる。
つまり、かくれんぼの相手は、小さいころはいた、もう一人の自分。
だから、「小さかった頃を憶えてる? いつも一緒だったのを憶えてる?」となる。


でも、その後成長するにつれ、抑圧され、いなくなってしまった、自分。
もう一人の自分は抑圧されたから、「あれから結局届かない 一番欲しい物に届かない」


でも、さらに成長し、抑圧した自分を再び取り戻そうとしている。
だから、「何処にいるの 出ておいで 誰から逃げてるの」となる。


もう一人の自分はクローゼットに隠れているのだろう。
そんな隠れた自分よ、出てこいと。


というわけで、この曲は、自分へのカムアウト一歩手前の葛藤状況を歌った曲だと思う。
名曲です。