「ダブルハッピネス」読む。

- 作者: 杉山文野
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/05/19
- メディア: 単行本
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という本。
著者の杉山文野氏のブログ。
http://blog.livedoor.jp/bunbun_810/archives/2006-05.html#20060519
いろんな意味で驚かされた。
第一に、杉山文野氏が、かの乙武洋匡氏と、知り合いというか友人だということ。
>「あのー、いきなりで失礼なことは重々承知の上なんですけど、乙武さんは手足を伸ばすような手術をしようと思ったことはないんですか?」
と街中でいきなり声をかけたのがきっかけらしい。
http://sports.cocolog-nifty.com/ototake/2006/05/post_8e8e.html
次にびっくりしたのが、カバーをとった後の裏表紙に隠されていた写真。
なんと杉山文野氏が上半身セミヌードで、胸の部分だけ両手で隠している。
ちょうど、漫画「g.i.d」の表紙みたいなんだけど、「ダブルハッピネス」は実写版。
しかも、漫画の方は「見ないでくれ」という感じの表情なんだけど、
こちらはにっこり笑っている。
念のために付け加えると、杉山文野氏は乳房切除はまだ。
前書きの部分には、
>僕らは「男でも女でもない」のではなく「男でも女でもある」ということだ。
>在日韓国人は「日本人でも韓国人でもある」ということ。
とある。本のタイトル「ダブルハッピネス」は、この意味から来たのであろう。
で、あとがき、最後の言葉が、
>僕は最後に問いたい。生まれながらの「違い」が障害なのだろうか? それとも違いを受け入れられない社会に「障害」があるのだろうか?
障害ってなんだろう?
と締める。
思想的には、この前書きとあとがきで大体象徴されていると思うが。
実際の中身は、写真つきで、半生を詳細かつわかりやすく書いていて、非常に興味深い。
常に前向きで、チャレンジ精神と行動力を持っているところが若者らしく、すがすがしい。
ということで、新世代の到来を感じさせる一冊であった。
ぜひご一読を。
おまけ。
現在は杉山文野氏は早稲田の大学院で、ジェンダー、セクシュアルマイノリティを研究しているそうなので、やや厳しく細かいこと突っ込み。
「性志向」という表記より「性指向」の方がよい。
「セクシュアルマイノリティ」と「セクシャルマイノリティ」の2標記が両方使われている。統一すべき。
「両方or両性」を表すシンボル(p217):transgenderのシンボルとしては、下の本のようなものが一般的。
今後の杉山文野氏のご活躍を期待します。