特別講演『精神障害と犯罪』


「特別講演『精神障害と犯罪』―一般精神科臨床から見た軽度発達障害の意義―、講演者 中島豊爾(岡山県岡山病院)」
犯罪心理学研究39巻特別号137-149、2001


を読む。
タイトルどおり、中島先生の講演録。
大変勉強になった。


本筋と外れる部分だが印象的な箇所を引用。


精神科医の心得について)
P140>いらんことを言わなければいい、言葉がふたつあれば大体足りるというんですが、そのひとつは「ありがとうございます」ですね。長いこと待たせて、よくぞ来て下さってありがとうございます、そこからはじまるんですね。もう一つは、「ごめんなさい」ですね。この二つの単語があれば仕事ができるのは精神科医だけですね。他の科は、到底それは無理でしょう。この二つをいつも使うように、いらないことを言わないように。ところが、何とか専門家面したいもんですから、つい、いらんことを言ったりしてしまいますと、大体悪くなりますね。また、本を読んである学説に凝り固まりますと、大体3ヶ月ぐらい治療が上手く行かないことがあります。ですから、読んだらすぐ忘れるというのが、文献消化の極意でございます。