学校の集合写真のポーズはジェンダー刷り込みなり

4月ということで、新入生諸君は学校で集合写真をとる機会があるが。


そこでとらされるポーズは、よく考えると少々奇妙だ。


男子生徒の場合、両手をグーにしてひざの上に置き、両足を肩幅程度広げ、座る。
グーとはすなわち、人を殴るための形である。
両足を肩幅広げて座れば、がっちりと安定する。
イスを取れば明白だが、男子の姿勢は、中腰に構え、両手をグーにした、戦うための姿勢である。


女子生徒の場合、両手はパーにして、少し重ねて、両膝の真ん中付近におき、両足はそろえて閉じて座る。
両手を重ねるのは、「手を出しません」、すなわち従順の意を示す。
両足を閉じては、イスなしではその姿勢を維持できない。
全体としては、謝罪する直前の姿勢そのものである。
つまり女子の姿勢は、戦わず、逃げず、あなた様に従います、という意味である。


このように写真を撮るときのポーズが、ひそかにジェンダー規範を強要しているのである。


写真撮影のポーズを自分で決めるなら、どんな格好でもかまわないと思うが、学校教育の場で、全員に、男女それぞれジェンダー規範的ポーズを強要するのはいかがなものか。