体は男で、心は女…依頼者にどう説明!? 離婚協議、性暴力被害

産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111214/trl11121401160001-n1.htm
体は男で、心は女…依頼者にどう説明!? 離婚協議、性暴力被害
2011.12.14 01:14
 国内のGID患者は1万人以上ともいわれ、法曹人口が増加を続ける中で、日弁連は先回りの対策を整えた形だが、男女を指定した上で弁護士の紹介を希望する依頼者にどう説明するのかなど、現場の対応は各弁護士会任せとなっている。

 関係者によると、会員の中にも男女2つの名前を持ち、弁護士活動は戸籍上の名前、通常生活の一部ではもう一つの名前と、使い分けている人もいるという。

 一方で、離婚協議にあたって妻が「同性の方が気持ちを分かってもらえる」と女性弁護士を希望するなど、性別を指定して各弁護士会に紹介を求めるケースも少なくない。

 こうした場合について日弁連の岡田理樹事務次長は「GIDの方も含めて紹介するかどうかは、各会で個別具体的に判断してもらうことになる」と説明する。

 性暴力などの被害に遭い、男性に対して恐怖心を抱く依頼者が、女性弁護士を希望することも予想される。そうした状況で紹介されたのが心が女性、体が男性の弁護士だった場合、依頼者への精神面での影響を懸念する声もあるという。岡田事務次長は「偏見を助長しないようにしつつも、事前に依頼者に(GIDの弁護士が含まれる可能性を)説明し、意向を確認するなどの対策が必要」としている。

 性同一性障害特例法の成立にかかわった大島俊之弁護士は「望ましい方向に進みつつあるが、依頼者への配慮を忘れてはいけない」としている。