夏休みの宿題

8月31日締め切りの原稿をやっと書き終える。
6000字だが、リサイクルなしに、全部新たに書いたので、結構大変だった。
ちょっとだけ貼り付け。


>(7) 精神科医に対して怒りをぶつける
子供が、性同一性障害であることや、身体治療を望んでいることは、親の内面に様々な感情をもたらす。その感情への反応として、怒りが現れることがある。その怒りは、子供に直接向けられることもあれば、社会に向けられることもある。また、子供の主治医の精神科医に向けられることもある。「性同一性障害と診断するからその気になったのだ」「自分は親なのだから子供のことは自分のほうが詳しく知っている」「話を聞いただけで、どうして診断できる」「精神科医なら、なぜ心のほうを治そうとしない」などと述べ、精神科医に怒りをぶつける。疑問に対しては説明するが、了解してもらえることは少なく、議論は平行線をたどるのが実情である。筆者は、子供のことを心配する親の心情に焦点を絞るようにし、苦悩の軽減をはかるという目標が共有できるように努めている。実際には、一回の面接で怒りが落ち着くものではなく、時間の経過や、他の精神科医の受診などを通じて、徐々に落ち着いていくように思われる。