大晦日

晦日、人々は些細なことで言い争い、街は喧騒に満ちていた。


その時、彼女が舞台に舞い降り、歌を歌い始めた。


人々は、言い争うことを忘れ、彼女の歌に耳を傾けた。


地上には静寂が訪れ、天空には彼女の歌声が広がった。


彼女の歌が終わると、静けさがしばらく続き、やがて万雷の拍手が鳴り響いた。


いつまでも続くかのように思われた拍手が終わる頃、どこからか除夜の鐘の響きが聞こえてきた。


そして、日本は新しい年を迎えた。