「セックススル・カップル」

製薬会社バイエルの行った、研究、「現代社会における2人の寝室と性生活に関する調査」が大変興味深い。
http://www.bayer.co.jp/byl/news/pub/news2006-8-8-2.html


>1.世代が上がるにつれて広がる、夫婦の枕の平均距離は、約67センチ


夫婦別室も多いと思うが、その場合は何センチと判断?


>3.夫婦が寝室ですること、1位 会話、2位 テレビ、3位 セックス


あえてこんな質問をするところが面白い。
いっそ、「セックスはどの部屋で行いますか」というのも聞いてほしかった。
予想としては、
1.寝室、2.風呂、3.台所、4.洗面所、5.リビング、6.玄関、7.ベランダ、8.子供部屋、9.押入れ
とか。


>4.夫婦間の年間平均セックス回数は17回


この結果には驚いた。
Durex the global sex survey 2005では、年間45回で堂々最下位だったわけだが。
http://d.hatena.ne.jp/annojo/20051109/p1
それをはるかに下回るデータ。
こちらのほうが30才以上が対象なので、年齢層が高いし、夫婦間セックス限定というのもあるのだろうけど。
さらにデータをよく読むともっとすごい。

平均は17回なのかもしれないが、月1回、すなわち年間12回以下で、73.3%を占める。
つまり、平均17回というのは、年間100回以上とかやっているごく一部の少数のものによって、押し上げられた数字であり、多数のものは年に12回以下しかしていない。
「1ヶ月以上セックスしていない」セックスレスカップルも57.7%と、多数派。


そこで、阿部輝夫先生に対抗して提案。
日本においては、「1ヶ月以上セックスしていない」カップルが多数派であり正常。
「1ヶ月に1度以上セックスする」カップルこそ、少数派である。
そこで「1ヶ月に1度以上セックスする」カップルを「セックススル・カップル」と命名する。


それはさておき、続き。
さらに興味深いのは、自分たちをセックスレスと思ってるかどうかの意識と、そのほかの項目の関係性。


Q9-1.日常生活においてパートナーの愛情を感じますか?(n=823)

Q9-2.配偶者との精神的な絆は強い(関係は上手くいっている)と思いますか?(n=823)

Q9-3.配偶者との離婚を考えることがありますか?(n=823)

Q10-2.あなたは、自分たち夫婦はセックスレスだと思いますか?(n=823)



これらの結果をぱっと見ると、セックスレスだと思ってると、夫婦仲が悪く、思ってないと、夫婦仲がよいように思える。
しかし、「まあまあ思う」と「あまり思わない」で、ほぼ、差はない。
つまり、まったくセックスレスなのはさすがに問題だが、たまにやってる分においては、まあぼちぼちの夫婦関係ということになる。
あまりセックスは重要視されていないことがここにも示されている。


このあと、バイエルはセックスレスとEDの関係を、レビトラの宣伝をしたいせいか、延々とやっているが、まあ、EDは日本人のセックスレスの主たる要因ではなさそうだ。


結論としては日本では「セックススル・カップル」こそ少数派。