惜敗率


衆議院選挙の惜敗率という概念は、なかなかに興味深い。


以下、わかりやすく、仮のシミュレーション。


選挙区A 投票総数10万票
得票結果
C党:鈴木候補:30000票
D党:山本候補:29000票
E党:田中候補:28700票
F党:佐藤候補:12300票


選挙区B 投票総数10万票
得票結果
C党:木下候補:70000票
F党:加藤候補:28000票
D党:山田候補:1100票
E党:高橋候補:900票


選挙区からトップの、鈴木候補、木下候補は当選する。
あと、比例区から重複立候補していれば、惜敗率によって当選する。


ここで、選挙区AとBが同じブロックだとする。
このブロックから、F党から1人比例区当選者が出るとする。
このブロックからのF党候補者が、佐藤と加藤の2人とすると、2人の中で惜敗率が高い方が当選となる。


佐藤と加藤、一見したところ、加藤候補の方が惜敗したように見える。
加藤候補は順位は2位だし、28000票を獲得してる。いっぽう、
佐藤候補は順位は4位だし、12300票の獲得。


だが実は当選するのは、佐藤候補。
惜敗率とは、獲得票数÷トップ当選者の票数。
つまり、
加藤候補の惜敗率:28000÷70000=40%
佐藤候補の惜敗率:12300÷30000=41%


よって、佐藤候補の惜敗率の方が高く、当選となる。


このように比例区の敗者復活惜敗率システムは、複雑な要素が絡み合うので、いったい何が起きるか予断を許さないところがあるようだ。


さて。