黒ひゲイ危機一発:同性愛者らの団体が抗議、販売中止求める

2005・12・22・毎日新聞英語バージョン
("Kurohi-gei Kiki Ippatsu"となっているが、"Kurohi-gay Kiki Ippatsu"のほうがよい気も)

Sexual minority group complains over Razor Ramon Hard Gay game
http://mdn.mainichi-msn.co.jp/national/news/20051222p2a00m0na019000c.html


2005・12・22・毎日新聞
黒ひゲイ危機一発:同性愛者らの団体が抗議、販売中止求める

お笑い芸人・レイザーラモンHGさんをモデルにしたトミーの玩具「爆笑問題のバク天! 黒ひゲイ危機一発」が「同性愛者に対する差別である」などととして、同性愛の教職員らでつくる「セクシュアルマイノリティ教職員ネットワーク」(事務局・京都府)が22日までに、発売元のトミーと企画のTBSに対し、販売中止を求める抗議文を送った。
 同玩具は、TBS系のテレビ番組「爆笑問題のバク天!」内の企画で開発。人形が入ったたるに剣を順番に刺し、「当たり」だと人形が飛び出るロングセラー玩具「黒ひげ危機一発」の人形にHGさんを起用した。30日発売予定。
 抗議文によると、同性愛者およびそれを連想させる人物をたるに入れ、剣で突き刺して「楽しむ」という玩具の発売は同性愛者に対する差別▽子どもたちに、同性愛者は差別して良いのだ、という意識を植え込む恐れがある−−と商品の問題点を指摘。両社に対し、発売の中止と問題点についての回答を求めている。
 発売元のトミーは「内容をしんしに受け止めて、見解をお答えしたい。商品のコンセプトは、剣で人形を突き刺すものではなく、たるからキャラクターを救出するもので、誤解を招いていることについては説明したい」としている。
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20051222org00m300037000c.html

黒ひげ危機一発の考察。


幾つかのことが気になり幾つかのことがわかった。


「危機一髪」でなく「危機一発」なのはなぜ。
理由不明。
ただ、「ドラゴン危機一発 」の公開は1970年、「黒ひげ危機一発」は1975年。
映画の影響か?

ドラゴン危機一発 [DVD]

ドラゴン危機一発 [DVD]

追記
>「危機一発」
1964年4月の公開当時の邦題の「危機一発」は、髪の毛一本の僅差で生じる危機的状況を意味する「危機一髪」と銃弾「一発」をかけた一種の洒落で、当時ユナイト映画の宣伝部にいた映画評論家の水野晴郎が考案したとされる。その後、「危機一発」という語句は「ドラゴン危機一発」や「黒ひげ危機一発」でも用いられた。

これによって間違えやすい熟語に加えて本来の四字熟語としての表記も「危機一発」であるとの誤解が広まったともいわれる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/007_%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%82%88%E3%82%8A%E6%84%9B%E3%82%92%E3%81%93%E3%82%81%E3%81%A6


ちなみに、セクシュアルマイノリティ教職員ネットワークさんも、「黒ひゲイ危機一髪」と表示していた。
http://homepage3.nifty.com/stn/


青木さやか危機一発、ダースベイダー危機一発とかもあるらしい。
http://www.e-yamashiroya.com/event/kurohige/


やはり驚いたのは、ルール。
>これに対して、トミーは「剣で縄を切って、樽の中のキャラクターを救出するというのが当初からの商品のコンセプトですが


へえー、と思ったら、トリビアの泉でも実際ねたにされていた。

>No.252 「黒ひげ危機一髪」のもともとのルールは飛ばした人の勝ち。
黒ひげ危機一発: 1975年にトミーから発売。

トミーの広報の方は語る。
「はい確かに「黒ひげ危機一髪」のもともとのルールは飛ばした人の勝ちです。敵に捕まり樽の中で縛られている海賊を救出するため、短剣を刺し、ロープを切って助け出すというものだったんです。だから、飛ばした人の勝ちだったんです。」
(Q: なぜルールを変えた?)
「テレビの番組の中のプレゼントゲームで「飛ばした人の負け」というルールで使われ、それが世間に広まってしまったからなんです。」

ある番組 ⇒ ドレミファドン(1975〜85年: 司会 高島忠夫) の1977年10月9日放送にて。

説明書には、
○発売当初 
 「”黒ひげ”人形を飛び出させた人が、勝ちになる楽しいゲームです。」
○ドレミファドン放送当時
 「”黒ひげ”人形を飛び出させた人が勝ち、又は負けです。(プレイの際にルールを決めてください)」とどちらでもよくなっている。
○現在
 「”黒ひげ”人形を飛び出させた人が負けです。」

再び、トミーの広報の方は語る。(Q: 趣旨が違いますね?)
 「はい、違います。全然違います。現在の「飛ばしたら負け」というルールは成立していないんですよ。」(残念そうに)
http://trivia.web.infoseek.co.jp/trivia/20031022.htm


ドレミファドン
> この番組の隠れたヒット作といえば「黒ひげ危機一発」と「×マスク」である。「黒ひげ危機一発」は元々市販されているゲームであるが、番組ではコーナーチャンピオン用ゲームとして採用。ところが、「黒ひげ〜」公式ルールではこのゲームの題材となった話を元に「人形が飛び出したら勝ち」としていたにもかかわらず、ドレミファドンでは当初「人形が飛び出したら得点没収=負け」として放送したために一般的には「人形を出したら負け」というドレミファドンのルールが定着してしまうというおかしなエピソードもあった。一時ドレミファドンから姿を消していたが、「飛び出した人形をおたまでキャッチする」という新ルールで復活、長く定着した。
http://www.geocities.jp/tetsuradiq/quizzone/q-rec/doremi.htm


結局今現在の公式ルールがどうなのかはよくわからないけど。

「黒ひゲイ危機一発」、同性愛団体が発売中止求める

http://www.asahi.com/national/update/1222/TKY200512210592.html
黒ひゲイ危機一発」、同性愛団体が発売中止求める
朝日新聞 2005年12月22日07時27分


 ロングセラーを続ける玩具「黒ひげ危機一発ゲーム」のキャラクターに「ハードゲイキャラ」で人気急上昇中のタレント、レイザーラモンHGさんを採用した「爆笑問題のバク天! 黒ひゲイ危機一発」の発売を中止するよう、同性愛や性同一性障害の教職員たちがつくる団体が発売元のトミー(東京都葛飾区)に求めている。

 この玩具は、キャラクターが入った樽(たる)にプレーヤーが順番に剣を刺していき、樽からキャラクターを飛び出させた人が負けというゲーム。元々のキャラクターは黒ひげ姿の海賊だが、TBS系テレビ番組「爆笑問題のバク天!」との企画で、黒いコスチュームにびょう打ちの帽子、サングラス姿のHGさんを新キャラクターにした商品を12月30日から発売することになった。

 これに対して「セクシュアルマイノリティ教職員ネットワーク」(事務局・京都府宇治市)は17日、同社に「同性愛者やそれを連想させる人物を樽に入れ、剣で突き刺して『楽しむ』玩具の発売は同性愛者に対する差別で、子どもに偏見を植え込む恐れがある」とする文書を郵送した。

 これに対して、トミーは「剣で縄を切って、樽の中のキャラクターを救出するというのが当初からの商品のコンセプトですが、ご意見はしっかり受け止めて、私どもの見解をお伝えしていく方向です」といっている。