性同一性障害の児童生徒に必要な支援を考える −学校と保護者と精神科医との連携−

日頃、大変お世話になっています。
今年も秋田県の補助を受けて、自殺対策事業を開催いたします。
秋田県は19年連続だった自殺率ワースト1ではなくなったものの、
若者や高齢者の自殺の増加が顕著となっています。理由が不明の
若年層の自殺も増えているため、これまで以上に自死や自殺未遂、
イジメを無くすための取り組みの強化が望まれます。
この機会に、多くの皆様にご参加いただけますよう願っております。

                  • -

平成27年秋田県地域自殺対策強化事業(若年層対策事業)
事業名:ハイリスク群若年者の自殺防止研修事業
タイトル:性同一性障害の児童生徒に必要な支援を考える
−学校と保護者と精神科医との連携−

[1日目]
グループワーク:2015年8月8日(土)13:30〜16:30(受付 13:15〜)
秋田県社会福祉会館 9F 第3会議室(定員72名)
※手話通訳付き

[2日目]
全体研修会:2015年8月9日(日)13:30〜16:30(受付 13:15〜) 
秋田拠点センターALVE(アルヴェ)2F 多目的ホール(定員240名)
※手話通訳付き

参加費:無料

主催:性と人権ネットワークESTO
共催:NPO法人いきいきFネット秋田

<開催趣旨>
若年層の自殺対策が緊急課題となっていますが、ハイリスク群となっている
性的マイノリティへの教育現場での支援は、多様な性への誤解や偏見もあり
一般的に支援の必要性が認識されにくい状況となっています。

今年の4月30日に文部科学省から「性同一性障害に係る児童生徒に対する
きめ細かな対応の実施等について」の通達が出されましたが、通達を
踏まえた実践的な対応を行うにあたっての研修の機会が少なく、具体的な
対応の情報も限られているのではと思われます。

文部科学省の通達の全文は、下記をご覧ください。
性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/27/04/1357468.htm

つきましては、性同一性障害のお子さんをお持ちの保護者、支援に関わって
きた精神科医養護教諭からお話を伺い、教育現場の中での対応を考える
ための研修会を開催いたします。

通達では性的マイノリティへの対応についても配慮を促しておりますので、
「性的マイノリティの児童生徒」への関わり方についても学ぶ機会として
開催いたします。

<8月8日(土)グループワーク>

■話題提供者:石川 宗さん(鹿児島県)
1996年に女の子として生まれる。2009年にNHKハートをつなごう」に出演。
鹿児島から性同一性障害であることを発信し、中学2年生より男子制服を着用、
通称名を使用する。中学3年生で戸籍名をまりあから宗に改名。今年3月に
男子学生として通った高校を卒業し、現在は18歳。脳脊髄液減少症のため
光が眩しく、サングラスを掛けている。
NPO法人性同一性障害まりあの会」会員
https://www.facebook.com/marianokai2012

≪グループ≫
�ユース:児童生徒の悩みと希望する対応
�保護者:保護者の気持ちと子どもへの関わり方
�教職員:学校内での対応と教師の支援
�手話通訳:多様な性を表す手話を学ぶ

<8月9日(日)研修会の講師>

■石川直子さん(鹿児島県 保護者)
2012年(H24)に性同一性障害のことを理解してくださる方々が10名集まり、
NPO法人性同一性障害まりあの会」が誕生しました。
理事長として会を運営しています。現在は、まりあ(宗)のことを通じて
講演会活動、セクシャリティの問題を抱える人たちの相談を受けています。
主に、性同一性障害の子どもたちの制服変更、学校側と今後のことの
話し合いなど、よりよい生き方を双方が出来るように活動しています。
NPO法人性同一性障害まりあの会」理事長
https://www.facebook.com/marianokai2012

■中川原陽子さん(長野県 保護者)
横手市出身。高校卒業後、障害者施設に勤める。結婚後に里親制度を知り
平成13年に養育里親登録、後に被虐待児、障害児等を養育する専門里親となり、
主にハンディのある子どもの養育にたずさわる。乳児期より育てた里子が
性別違和感を訴え、小学校入学前から中学生の現在まで支援を続けている。

■針間克己さん(東京都 精神科医
東京大学医学部医学科卒業。東京大学医学部大学院博士課程終了。
医学博士。日本性科学学会理事。性同一性障害研究会理事。
日本精神神経学会性同一性障害に関する委員会」委員。
The World Professional Association for Transgender Health(WPATH)会員。
専門:精神医学、性心理障害。はりまメンタルクリニック院長。
これまで約5000人の性同一性障害者を診療。
http://www.harimamental.com/
『性非行少年の心理療法』(有斐閣)、
『一人ひとりの性を大切にして生きる』(少年写真新聞社)、
『Q&A性同一性障害と戸籍』(緑風出版、共著)、
『私たちの仲間』(訳著。緑風出版)等多数。

高橋裕子さん(東京都 元養護教諭
角館町出身。元都立高校養護教諭、元大学非常勤講師、
2001年TBS番組「金八先生 第6シリーズ(出演:上戸彩)」脚本協力、
“人間と性”教育研究協議会会員
デートDVと学校』(エイデル研究所)
性同一性障害の医療と法』ー学校における対応例ー(メィデカ出版 共著)
『教師のための「多様な性」対応ハンドブック〜子どもの声が聞こえていますか〜』
厚生労働省エイズ対策研究事業 研究協力)

<開催目的>
性や性別の悩みと自殺や鬱病の関連の認識を高めることで、援助者の
育成と自殺防止対策の更なる発展と展開を促していくことを目指します。
セクシュアリティジェンダーの視点から自殺対策を問い直すことにより、
多様な性を生きるすべての人が生きやすく暮らしやすい秋田県づくりを
考えていきます。

<参加対象者>
児童生徒の支援に関わる教職員、スクールカウンセラー、医療関係者、
子どもを対象として活動しているNPO・ボランティアグループ、
また、性別違和感や性的指向などで悩んでいるユースと保護者の方、
ご家族、パートナー、友人などの参加を歓迎いたします。

↓詳細やお申込みは、イベントカレンダーをご確認ください↓
http://estonet.info/esto_event/scheduler.cgi?date=201508

≪お問合わせ全般はこちらまで≫
−性と人権ネットワークESTO−
Sexualities and Human Rights Network ESTO
〒010-8691 郵便事業(株) 秋田支店 私書箱32号
WEBサイト http://estonet.info/