大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史:「退屈な村で」

annojo2015-06-07

大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史へ。
http://www.tobikan.jp/exhibition/h27_history100.html



興味深い展示物満載だが。
必見は94番のホックニー作「退屈な村で」。 Hockney’s In the Dull Village。
http://www.nhk.or.jp/radiosp/daiei/objects/29.html
http://www.britishmuseum.org/explore/highlights/highlight_objects/pd/d/hockneys_in_the_dull_village.aspx
1966年イギリスでの作品。


裸でベッドに横たわる2人の男性が描かれている。
この作品をホックニーは、20世紀初頭の詩人Cavafyの同名の詩をモチーフにして描いている。
Cavafyはエジプトのアレクサンドリア市出身で、古代ギリシャの同性愛をテーマに詩を書いた。


すなわちこれは、古代ローマの同性愛が当たり前だった時代の精神を現代によみがえらせた作品といえる。
1966年のイギリスは、ちょうど非合法だった同性愛が合法へとなりだしたころであり、そういった時代の画期を象徴する作品なのであろう