保坂展人氏がLGBTフレンドリーなのは、単に社民党だったからだとか、リベラルな思想の持主だから、だけでなく、原点は青生舎にあるのではないか。
80年代前半、保坂氏が20代の後半、彼は内申書裁判を行う一方で、青生舎を主宰していた。
青生舎は、代々木駅から歩くこと10分くらい、古びた建物の一室にあった。
管理教育を批判し、「反管理教育」を訴え、「学校解放新聞」というものを発行していた。
部屋の中は不登校の中高生とかがいつもたむろしていた。
千葉の高校生だったマキ君はイケメンで人気があった。
アズミマナはまだ中学生だったのに、大人の色気とルックスを持ち、みなのアイドルだった。
高専の学生だったナガオカさんは、なまりのある朴訥としたしゃべりをしていた。
漫画のうまい札幌のヤマモトくんは、いつも人民帽をかぶっていた。
尾崎豊は、デビューしたばかりで、まだブレイクするまえだったが、彼の曲がいつも流れていた。
たむろしていた若者の中には、セクシュアリティの問題で、不登校になった高校生もいた。
彼らの何人かはその後、LGBTの運動を始めて、現在に至っている。
いまから思えば、青生舎を通じて、保坂氏はセクシュアルマイノリティの若者に出会っていた。
彼らが、学校生活に不適応を起こしたのち、青生舎の中で成長する過程を保坂氏は見守っていたのだろう。
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