専門外だが。
一応医者なので。
枝野、のびた顔の保安院、東電、マスコミ、の発表を聞いても意味不明で不安が募るばかりなので、自分で調べた。
間違ってたら御教示ください。
そもそも、大気中では「毎時マイクロクロシーベルト」と、医療用被ばくの「1回のミリシーベルト」と単位の違う数字を比較するのが分かりにくすぎる。
まず大気中の放射線量。
現在、新宿で約0.1「毎時マイクロシーベルト」。
これは1時間あたり、0.1マイクロシーベルトという量。
そうすると1年間では、24時間×365日=8760しないといけない。
8760だと計算が面倒なので、およそで1万にする。
0.1「毎時マイクロシーベルト」×1万=1000マイクロシーベルトが一年間の量。
しかし、1年間では通常「マイクロ」でなく「ミリ」シーベルトが単位。
マイクロは100万分の1、ミリは1000分の1なので、
マイクロからミリに換算するときは、1000分の1にすればよい。
よって、1000÷1000=1ミリシーベルトが、新宿で0.1「毎時マイクロシーベルト」が1年間続いた時の値。
外部被ばくの安全値については、諸説あるようだが、何もしなくても年間2-3ミリシーベルトは浴びるらしいので、1ミリシーベルトならまるで問題ない。
ざっと見て、年間10ミリシーベルトくらいまでは問題にならないようで。
100ミリシーベルトくらいまでは、なんとかなるみたいだ。
結論的には、0.1「毎時マイクロシーベルト」の新宿は全く問題ないが、
10「毎時マイクロシーベルト」(年間100ミリシーベルト)を超えているエリアは、今の状態が持続すると長期的には問題ありそう。
次に水。
単位がベクレル。
ヨウ素131の場合、
1リットルあたり1ベクレルが2.2×10万分の1ミリシーベルト。
だから1リットルあたり100ベクレルの水だとすれば、
1日3リットル1年間365日で大雑把に計算して1年間1000リットルとして
100×1000×2.2×10万分の1=2.2ミリシーベルトが年間量となる。
となれば、さきほどのデータからして安全かと言えば、そうともいいきれない。
なぜなら、水は体に入れるものなので、「内部被ばく」。
つまり外から浴びる外部被ばくのCTなんかと、体に入れる内部被ばくは比較が困難。
安全データがいろいろあるのは外部被ばくであって、内部被ばくに関しては調べたけど危険性に関するデータが見当たらない。
ただ、「自然放射線から受ける線量」というのはあった。(国連科学委員会UNSCEAR2000年報告)
それによると内部被ばくは、1年間で、「吸入により1.25リットルシーベルト、食物などから0.25ミリシーベルト」であった。
「食物などから」がもっぱら水からとすれば、1リットルあたり11ベクレルで自然な状態ということになるが、たとえ1リットルあたり100ベクレルとしても、もともとの内部被ばくの2倍程度なので、まあ大丈夫かという気もしないでもない。
それ以上のベクレルだとデータ不足で判断困難。
ちなみに原発水たまりで高濃度に検出されたのは、1リットルあたりでなく「1ミリリットル」あたりのベクレルなので要注意。
参考?文献
- 作者: 古長谷稔,食品と暮らしの安全基金
- 出版社/メーカー: 三五館
- 発売日: 2006/04/01
- メディア: 単行本
- 購入: 24人 クリック: 2,100回
- この商品を含むブログ (107件) を見る
地震と津波の怖さを書いているが、ちょっと情緒的すぎる。
放射線の健康への影響―再処理工場から出る放射性物質 (WACテーマBOOK)
- 作者: 大朏博善
- 出版社/メーカー: ワック
- 発売日: 2008/04/24
- メディア: 単行本
- クリック: 18回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
普段の原発の安全性について力説しているが、事故の危険性については触れていなくて役には立たない。
- 作者: 松野元
- 出版社/メーカー: 創英社/三省堂書店
- 発売日: 2007/02/01
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 31回
- この商品を含むブログ (11件) を見る