機能の障害

DSMの診断基準に、
「臨床的に著しい苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている」
があるが、この「機能の障害」の意味がふと気になる。
機能、ってなんだ。
わかったような、分からないような意味。
日本語で、機能は、物に対して用いられ、道具とかの使い道という意味が強いが、人間ではあまり使わない。
英文では
"clinically significant distress or impairment in social, occupational, or other important areas of functioning”
なので、機能は「functioning」の訳語。
英語のfunctionは、辞書を調べると、
「(人間・物・制度などに固有の)機能、作用、働き;職務、役割、役目」
とあり、ものに限定されるわけではない。
そうすると「機能の障害」というのは、その人が本来果たすべき役割や職務ができない状態であることがわかる。
たとえば、ある精神科医がいるとして、blogのネタを考えて、診察が上の空だったり、blogが炎上して、職場に電話までかかってきて、仕事にならないなんてことがあるとすれば、「機能の障害」があるといえる。