「ジェンダー入門―知らないと恥ずかしい」拝読。
全体的には、平易な文章だが、ときどき、ぐっと難解な引用とかがあった。
ただ、そういう引用とかしなくても説明できそうな気もしたが。
人のことは言えないけれど、性別の多様性の枕詞としての、インターセックス、性同一性障害の紹介は、致し方ないと思いつつ・・・。
また、「男である(事実)から、男らしくすべきだ(規範)」のように、事実と規範をつなげる主張は論理的に正しくない、という指摘はなるほどだと思った。
ただ、ジェンダー嫌いの人たちは別に論理的にあろうと思っているわけではない、という点が問題なのだと思う。
すなわち、著者の加藤氏は「人間(あるいは学者)は論理的にあるべきだ」という、規範を持っているのだろうけど、信仰や信念を行動原理にしている人にとっては、論理的にあるべき、なんてことは重要じゃないので、話は平行線になるのでは。
あと、「クライン・フェルター」という表記はちょっとかっこ悪いと思った。
- 作者: 加藤秀一
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