というわけで「性同一性障害とは、gender identity disorder の日本語訳」、というのが、教科書的記述なのだが。
実際使用時の語感的には、かなり異なる。
日本語における「性同一性障害」の使い方は
・ さまざまな性別違和を抱えるものや、非典型的な性役割を示すものを包括的に示す言葉になりつつある。
・ 医学的概念とは離れて自称されることも多い。
・ 人権意識を包含している。
という特徴があり、ほぼ英語のtransgenderと同じ概念である。
ではカタカナの「トランスジェンダー」はというと。
日本での一般的なイメージというと
・ 性別の越境振りを過度にアピールすることで、周囲にインパクトを与える。
・ 笑いが混じることも多い。
という特徴があり。
英語的には、あえていうなら「Drag」か。
あと英語の「gender identity disorder」はというと。
医学的かつ限定的に使われ、当事者からはあまりこのまれない、という点では、あえていうなら「性転換症」ぐらいか。
最後まとめると。
日本語概念に対応する英語概念。
性同一性障害(あるいはGID/ジーアイディー):Transgender
トランスジェンダー:Drag
性転換症:gender identity disorder