性障害のハードル /大阪

性障害のハードル /大阪
 大阪市に住む女性の声が弾んでいた。「子どもの改名が、裁判所で認められそうです」
 子どもは性同一性障害で、高校生になって「スカートをはきたくない」と言い、男子の制服で登校するために診断書を取り、障害を公表した。
 女性は「脳が男で体が女」と表現する。「心が男で体が女」というとらえ方は間違いで、「治療法は脳に体を合わせる以外にない」と強調する。
 子どもは来春卒業し、男として社会に出たいという。乳房を切除し、男性器をつける手術を申し込んでいる。手術は18歳からで、2月には18歳になる。しかし、手術をする病院は少なく、順番待ちで、社会に出るまでに望みはかなえられそうもない。
 最終的には戸籍も男に変えるつもりだ。だが、それまでのハードルが多いのが性同一性障害の現状だろう。【梶川伸】
毎日新聞 2006年12月21日
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/osaka/fuumi/news/20061221ddlk27070439000c.html