播磨のコメント

朝っぱらから。
勤務中だというのに、次々とマスコミから電話がかかってくる。
播磨での小2の性同一性障害についてのコメント取材。


流れとしては、
1.今朝の神戸新聞報道。
2.それを見ての他社の追っかけ取材。
3.それに対応しての播磨某市教育委員会、10時からの記者会見。
4.騒ぎますます、大きくなる。


という感じ。
話したこととしては。


基本的には小児の性同一性障害は大人の性同一性障害と必ずしも同一ではない。
つまり、小児期に性同一性障害であっても、大人になればそうでないケースも文献的には多い。


たとえば、Greenの研究。66人の小児MTFの追跡調査。
追跡できたのは44名。
そのうち、33名が性的空想において同性愛(男好き)かバイセクシュアルに。
性転換を真剣に望んだのは1名だけ。
ほかデータとしては、下記参照。
http://www.harikatsu.com/nikka2/calen.cgi?mode=view&YMD=20041031&w=0
>ZuckerとBradley自身の、追跡調査によれば、思春期前の45人のGID小児の中で、14%が思春期になっても性転換を希望した。
我々、Cohen-Kettenisの報告では、初診時に12歳前だった129人の小児の中で、74人が、すでに12歳を超えていて、すなわち性転換を今後希望する可能性があるということだ。
74人中、17人が強い性別違和を持ちSRSを望む青年だ(23%、女性8、男性9)。


つまり小児期に性同一性障害だったとしても、その後もそうである可能性は必ずしも高くない。


だから、できるだけどのような経過をたどってもよいような柔軟対応を考えるべき。


今回の件に関しては。
直接関わった人たちが判断したことなのでそれは尊重したいと思います。


ただマスコミ報道の影響は心配である。