荒川静香はSMの女王のようだ。

荒川静香が金メダル。
実は、昨日まで安藤美姫以外の選手は誰が誰だかよく知らなかったが。


あらためてみると、荒川静香はSMの女王のようだ。


そもそもフィギュアスケートはSMっぽい。
まずは、足を窮屈なスケート靴で縛り上げる。
そして陽光のあたらない氷の上に降り立つ。
転倒すると、冷たくて硬い氷の上に叩きつけられる。


その拘束と苦痛の被虐の中に、歓喜と自由と美が存在する。
まさにSMである。


あのイナバウアーという技も、あたかもそこに見えざる縄があり、後ろに反るようにぐいぐい縛られてるかのようだ。


そういった世界であれば、空腹になったといって安逸に松岡修造の差し出すケーキをぱくつく安藤美姫の出番はないだろう。


あるいは、べたな赤色の衣装で区別がよく付かない、銀や銅の選手も所詮敵ではない。
冷淡でクールな水色こそが女王の色だ。


というわけで、荒川静香はまったくもって女王にふさわしい。