- 作者: 阿部輝夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2004/09/10
- メディア: 新書
- 購入: 2人 クリック: 57回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
セックスレスの定義。
本日の毎日新聞。
インターネットのアンケートでは、約6割がセックスレスは、半年以上してない場合、と答えている。
これは、阿部輝夫先生/日本性科学会の「1ヶ月以上」とだいぶ離れる。
しかし、対象と目的が違うのだから、定義が違うのも無理はない。
つまり。
阿部先生:「性障害を主訴に来院するカップルでは、1ヶ月セックスをしていないとそれ以上の期間たってもやらない」
毎日新聞:「一般人は、1ヶ月しなくても、半年に一度くらいセックスをすることはぼちぼちある」
という違いである。
比較したところで土俵が違うのだ。
まあ、いずれにせよ「半年ぐらいまでならしなくていいじゃないか」が、多数派ということは、逆説的に日本人のセックスレス化がいかに進んでいるかの現れといえよう。
以下は関連サイト、記事の貼り付け。
毎日新聞アンケート
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/
毎日新聞アンケート結果
http://mb.mainichi-msn.co.jp/cgi-bin/gong/GU02.cgi?ID=00020034
世界各国の平均セックス回数
http://www.durex.com/JP/gss2004Content.asp?intQid=512&intMenuOpen=
2005.5.17.毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050517k0000m040133000c.html
<セックスレス>定義、1カ月は短い? 「半年以上」が6割 [ 05月17日 00時15分 ]
既婚者の32%がセックスレス傾向――厚生労働省などが先日発表した調査データは、静かな話題になったようだ。私の職場でも、そう。実はデータ以上に語られたのが「1カ月以上」のごぶさたで「レス」とする定義だった。読者の皆さんが思う「定義」を、MSN毎日インタラクティブを通じて探った。【遠藤和行】
「お産など特別な事情のない生活で、1カ月以上、性的交わりがない」。日本性科学会はおおよそこのように定義する。
「セックスレス」の概念は新しく、91年に学会の現副理事長、阿部輝夫・あべメンタルクリニック院長が提起した。当時、順天堂大付属順天堂浦安病院の医師だった阿部氏は、80年代後半から「結婚しているのに性から遠ざかっているカップル」が増えているのに気付き、同学会で発表した。
実はこの時も「1カ月は短いのでは」という意見があった。しかし翌年、定義を「3カ月」に延ばして再調査しても、症例数に変化がなかったため、今の定義になった。学会の野末源一理事長は「セックスレスの関係修復や治療には早い方がよいため、目安として学会で決めた」と説明する。原因を考えるには、身体的・医学的見地だけでなく、互いの関係や職場での人間関係など、心理的な背景などを調べる必要があるためだ。
さて、読者の意見は?
調査は4月27日から、MSN毎日インタラクティブの「暮らし」のページに「セックスレスといえるのは?」という質問を掲載。1カ月▽2カ月▽半年▽1年▽4年▽12年――の六つから選んでもらった。選択肢をクリックするだけなので、回答者の性別、年齢などは分からない。回答総数は13日現在、8766件。
その結果、最も多かったのは「半年」の2841件で、全体の32%を占めた。以下「1カ月」2142件(25%)▽「1年」1854件(21%)▽「2カ月」1108件(13%)▽「4年」435件(5%)▽「12年」386件(4%)の順。
厚労省調査に携わった日本家族計画協会クリニック所長の北村邦夫医師は、これについて「半年という長めの選択肢がトップとは驚きだ。1年間も2割ある。あまりにセックスに淡泊で、消極的という印象だ」と話す。一方、性科学会の野末理事長は「セックスレスかどうかはもう少し長くみた方がよいかもしれず、常識的な選択かもしれない」と話した。
昨年発表されたインターネットによる国際比較調査(41カ国・35万人対象)で、年間の平均回数は103回。国別ではフランスの137回が最も多く、日本は46回で最下位だった。北村医師は「夫婦の大切なコミュニケーションの一つという役割が、日本ではどう受け止められているのか、論議を深める必要があると思う」と話している。
2005.4.25.毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050426k0000m040037000c.html
セックスレス:
32%の既婚者 「1年間ない」は2割近く
既婚者の32%が「セックスレス」傾向にあることが25日、厚生労働省研究班と日本家族計画協会の共同調査で分かった。1年間性交渉がないと答えた既婚者も2割近くに上った。
「男女の生活と意識に関する調査」で、全国の16〜49歳の男女3000人が対象。有効回答率は52.7%だった。
セックスレスの定義は「1カ月以上性交渉がない」とされる。調査では、既婚男性の28%、既婚女性の34%がセックスレスと回答した。
そのうち「異性とかかわることを面倒と感じる」人は44%を占め、セックスレスでないグループの31%を上回った。逆に、避妊やその方法について相手とよく相談して決める割合は31%で、セックスレスでないグループの46%に比べて少なかった。
日本家族計画協会の北村邦夫常務理事は「避妊も含め、異性とコミュニケーションを図ることに消極的だと、セックスレス傾向が強まる可能性が高いことがうかがえる」と分析している。【郷美津子】
英訳はこちら
http://mdn.mainichi.co.jp/news/20050426p2a00m0dm001001c.html
毎日新聞 2005年4月25日 19時22分
朝日新聞2005.4.11.
http://www.asahi.com/health/news/TKY200504110197.html
セックスレスの女性、子宮頸がんに注意を 筑波大調査
2005年04月11日18時11分
セックスレスの女性は、子宮頸(けい)がんに気づいたときには進行している場合が多い――。そんな実態が、筑波大の調査で明らかになった。日本産科婦人科学会で発表した。初期の子宮頸がんは症状がなく、セックスによる出血などがきっかけで気づく場合が多いためらしい。セックスレスの人ほど、検診を受ける必要がありそうだ。
01〜04年に筑波大病院で子宮頸がんと診断された女性患者206人(平均年齢44.5歳)を調べた。6カ月以上性交渉がない場合を「セックスレス」と定義した。
セックスレスは全体の3分の1の68人。肉眼でもがんと分かるほど進行した患者はセックスレスではない人では52%だったが、セックスレスでは84%に上った。50歳以下の女性について、年齢などの影響を除いて比べると、セックスレスの人はそうでない人に比べ3.45倍高かった。