「あたらしい女声の教科書」

「あたらしい女声の教科書」拝読。 タイトルからすると、右翼的女性声の発声法の本かと誤解しそうだが。 そうではなく。 MTFのボイトレの本。 ボイトレについては正直全然詳しくないのだが、今のボイトレはここまで系統だっているのかと非常に驚いた。 声を…

臨床家のためのDSM-5 虎の巻

買おうかな、と思って本屋で立ち読み。 ところが、gender dysphoria,paraphilic disorder,sexual dysfunctionについては、まったく記載がなく、完全スルー。 ありゃりゃ・・。 http://www.nippyo.co.jp/book/6450.html 臨床家のためのDSM-5 虎の巻作者: 森則…

帰ってきたヒトラー

ヒトラーが現代ドイツに突如よみがえって、という小説。 そっくりお笑い芸人に間違えられ、youtubeで人気が出て・・ と妙にリアルな展開ながら、実はヒトラー的魅力の人間を人々は求めているのだ、ということが描かれているなと思った。帰ってきたヒトラー …

勝負心

若き天才、渡辺明の著。 若者らしく、羽生以外は相手にもしていない、という感じで勢いを感じた。 合理的で、米長哲学の全面否定とか、デジタル思考全開だが、最近やや伸び悩んでいるようにも思えるので、今後、アナログ融合するのかどうかが楽しみ。勝負心…

覆す力

最近の将棋の羽生さんの本は「直感が大事」とか、いうことが天才過ぎて、何が言いたいのか結局よくわからない感じだが。 「覆す力」拝読。 著者の森内俊之は普段は弱いくせに、羽生との名人戦だけはやたら強く、コンピューター将棋の手をぱくってまで、勝っ…

源静香は野比のび太と結婚するしかなかったのか『ドラえもん』の現実(リアル)

「源静香は野比のび太と結婚するしかなかったのか『ドラえもん』の現実(リアル)」拝読。 ジャイアンとすねおが、2人でのび太をいじめるのは、1対1だといじめになるが、2対1だと、民主主義的多数決のになるからだ、という指摘は興味深かった。 しずかが…

日本軍と日本兵 米軍報告書は語る

「日本軍と日本兵 米軍報告書は語る 」拝読。 実に興味深かった。 米軍から見た日本軍の分析。 「硫黄島」での栗林中将のオリジナルのように語られる、トンネル掘って徹底抗戦は、硫黄島前からあちこちで行われていた、 とか、 米軍は日本人捕虜に親切だった…

 [文献]『僕は四つの精神障害―強迫性障害,性同一性障害,うつ病,発達障害と共に生きて』

書評:津野 恵著 『僕は四つの精神障害―強迫性障害,性同一性障害,うつ病,発達障害と共に生きて』:針間克己 精神療法 第40巻第1号 P165 http://www.kongoshuppan.co.jp/dm/5200.html 僕は四つの精神障害 ‐強迫性障害、性同一性障害、うつ病、発達障害と共…

学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話

「おっ、こんなギャルが受かったのか」と思わず買ったが。 表紙の女の子はモデルの子だった、残念。 本自体は、 もともと中高一貫教育に通っていて(地頭悪くない)、 カラオケでオールを続ける(体力、エネルギーあり)、 子が、 塾代に1年100数十万払…

「The Book of the Anno, 2013」

個人的には小堀遠州関連本を多く読んだが・・・ 1.〈同性愛嫌悪(ホモフォビア)〉を知る事典 圧倒された。すごい。〈同性愛嫌悪(ホモフォビア)〉を知る事典作者: ルイ=ジョルジュ・タン,金城克哉,齋藤笑美子,山本規雄出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2013/…

百合のリアル

「百合のリアル」拝読。 著者はレスビアンをカムアウトしたタレントさん。 http://ameblo.jp/mmmasammm/ 漫画も交えつつ、わかりやすく、かつ詳しく、レズビアン、セクシュアリティ、人を愛することなどについて記しておいて勉強になった。 レッテルはりでは…

思春期サバイバル

「思春期サバイバル」拝読。 遠藤まめた、金子由美子、武田明恵、渡辺大輔という執筆陣からして、セクシュアルマイノリティの若者向けの本かと思ったが。 かならずしもそうでもなく。 セクシュアルマイノリティの記載は、うす味というか隠し味程度で。 セク…

「〈正常〉を救え 精神医学を混乱させるDSM-5への警告」

「〈正常〉を救え 精神医学を混乱させるDSM-5への警告」拝読。タイトルを見ると、著者は精神医学に恨みでも持ってそうな人物に見えるが、そうではなく。 著者はDSM-IVの作成委員長だった人。 第一線から引退していたが、DSM-5作成の様子に危機感を抱き、この…

本当に正しいフェティシズム ~性的嗜好大事典~

「本当に正しいフェティシズム ~性的嗜好大事典~」拝読。 一人で書いたとはすごい。 自称専門家の精神科医よりはるかに詳しい知識である。 類書と比較し、「透明人間」とか「時間停止」とかSF的ジャンルも網羅しているのがすごい。 確かに存在するが、学問的…

laph

商業男装誌も結構だが、やはりLaphがすばらしい。 第7号。 この雑誌のいいところは、いろんなライフスタイル、職業のFTMさんが登場するところ。 多くの方が写真で登場し、みな笑顔が素敵である。 眺めているだけでその笑顔に癒される。 http://laph-ftm.shop…

Garcon Girls(ギャルソン・ガールズ)

男装雑誌、新発売、とのこと。 女装雑誌は、男の娘系も含めて、サブカル的だが。 この雑誌は、なんと表紙が剛力彩芽。 風男塾のグラビアもあって、女子のおしゃれ雑誌というつくり。 まあ、このように男装への理解が深まるのは結構なことだとは思うが。 流行…

〈同性愛嫌悪(ホモフォビア)〉を知る事典

実にすばらしい本が出版された。 「〈同性愛嫌悪(ホモフォビア)〉を知る事典」である。 タイトルどおりの本。 もともとフランスで2003年に出されたものを、10年がかりで翻訳された。 この分厚くて内容の濃い本を、よくぞ2人で翻訳したものである。 こころか…

受験必要論 人生の基礎は受験で作り得る

「いまでしょ」の先生は、小6の秋から受験勉強して愛知の名門。東海中学に合格したり、高校時代は模試で全国1位になったりと、勉強が得意だったようだ。 その先生いわく、「不合格になる人は勉強量が足りない」という、みもふたもない結論。 あと、この先生…

面白いほど詰め込める勉強法 究極の文系脳をつくる

これもまた、タイトルは誇大広告。 小谷野先生のすさまじい読書遍歴が書かれている。 子どもの頃から、これだけ読書をしながら、どう受験勉強をしたのかが知りたいが、そういうことはまったく触れず。 彼の読書量にひたすら感服する本。面白いほど詰め込める…

クイズ王の「超効率」勉強法

元クイズ王、現クイズ放送作家の書いた本。 まあ、クイズマニアとしては面白かった。 「アマゾン川で」で答えた、デブの西村の話とか・・・ でも、勉強法は、頻出過去問をひたすら解く、という当たり前のことしか書いてなく、ぜんぜん「超効率」ではない。クイ…

「光秀の定理」で「モンティ・ホール問題」を適用しているのは誤りではないか。

「光秀の定理」を拝読。 ただの娯楽歴史小説として読み始めたが、大変難解で、今も十分には理解できず。 こんな賭け事の話が出てくる。 1. 親が4つのおわんのどれかに石を入れる。 2. 石をどれに入れたか知らないプレーヤーは、どこかのおわんに賭ける。 3. …

「オネェ」がメディアにモテる理由

「オネェ」がメディアにモテる理由 、拝読。 藤井誠二さんのニコ生対談集。 >藤井誠二編集・仲村うさぎ、伏見憲明、アロム奈美江、上川あや、針間克己、松沢呉一・要友紀子・北原みのり、中沢明子・桃子・宋美玄・小宮亜里)リベラルで自由でエッジの立った…

なだいなだ先生死去。

なだいなだ先生とはお会いする機会はなかったが。 ブルーボーイ事件では証人として、裁判に関わられていた。 今更遅いが、学会などで事件の詳細などをご講演いただければよかった。 残念。 事件については、「クヮルテット」という小説に描かれているので、…

DSM5

DSM5が出たので、ちらっと見た。 とりあえず、 1.gender dysphoriaで。 2.性機能障害、paraphiliaとはそれぞれ別の章立て。 3.患者数の記述のところで、2カ国(日本とポ−ランド)では、逆にFTMのほうが多い。と書いてあった。 暇を見つけて熟読予定。D…

性欲の研究 エロティック・アジア

神保町をぶらついていたら、神保町書店街の最先端をひた走るべく、カフェを併設しおしゃれに新装した東京堂書店のベストセラーの棚に「性欲の研究 エロティック・アジア」という、怪しいタイトル、表紙の本を発見し、購入。 日中韓のセクシュアリティ関連の…

京王プラザ

同門の精神科医の先生の前で、講演をする羽目になる。 会場には現教授、前教授をはじめとして、ずらずらっと重鎮が。 研修医の気分になりビビりまくる。 幸いにも話しだすと何とか落ち着き自分のペースに。 笑いもとれ、質疑応答も好意的コメントで一安心。 …

男になりたい

「男になりたい」拝読。 タイでSRSをする「男になりタイ」とは別物。 この本は、SRS、ホルモンなどには進んでいなく、精神科にも行ってなく、友人家族にカムアウトできるかどうか、といった段階での葛藤が描かれている。 悩んでいる分、友人から疑われないよ…

多崎つくるは同性愛者か

フロイトの言うように夢が無意識の願望を表すとしたら。高校時代の親友女子2人とセックスしていたのに、射精は大学の男の親友の口内にしてしまう、という夢を見るのだから、潜在的には同性愛かもしれない。 そもそも、親友男性と毎日一緒に泳ぎ、彼が時々泊…

境界を生きる 性と生のはざまで

「境界を生きる 性と生のはざまで」拝読。 毎日新聞連載時より読んではいたが、改めて読み直すと、その丹念な取材に感服。 性分化疾患については、日本のマスコミがほとんど報道していなかった中、はじめて、その現状を詳細に描き出している。 性同一性障害…

性同一性障害の医療と法: 医療・看護・法律・教育・行政関係者が知っておきたい課題と対応

2月25日発売 性同一性障害の医療と法: 医療・看護・法律・教育・行政関係者が知っておきたい課題と対応http://www.medica.co.jp/catalog/book/1869 >性同一性障害者性別取扱特例法制定ならびに改正法成立に貢献した元参議院議員の南野知惠子氏を筆頭に、医…