うらやすだより

第148回浦安ジェンダークリニック委員会(10/7)報告

  個別症例検討:4例
   ホルモン療法開始:     0名 承認
   ホルモン療法継続:     2名 承認
   ホルモン療法再開:     1名 承認
   乳房切除術   :     1名 承認(山梨大学
   性別適合手術  :      0名 承認 

     ( FTM 1名、 MTF 3名 )
   
   以上、4名が承認されました。

パパは女子高生だった――女の子だったパパが最高裁で逆転勝訴してつかんだ家族のカタチ

「パパは女子高生だった――女の子だったパパが最高裁で逆転勝訴してつかんだ家族のカタチ」拝読。

 

 

性同一性障害特例法で戸籍の性別を女性から男性に変更し、女性と結婚。非配偶者間人工授精(AID)で妻が産んだ子を嫡出子として認められず。最高裁で逆転勝訴。
と書くと、何かいかめしい裁判闘争記録のように思えるが、読むといい意味で期待を裏切る。
中身のメインは暖かい家族の気持ちの交流を描いている。思弁的には特別な家族に思えるが、この本を読めば、ああ暖かい家族なんだなと思える。この暖かさが、司法を動かしたのか。
あと妻側の視点からも書かれたのにはっとさせられた。父親ばかりに注目が集まるが、母親もいろいろ考えるところは当然あったのだなと。
でも実は、一番印象に残ったのは、150ページにあった二人のデート場所。ディズニーランドやUSJとともに「伊賀の里もくもく手づくりファーム」という場所があげられていた。いったいどこだよ、そこ。

 

パパは女子高生だった――女の子だったパパが最高裁で逆転勝訴してつかんだ家族のカタチ

パパは女子高生だった――女の子だったパパが最高裁で逆転勝訴してつかんだ家族のカタチ

 

 

 

 

 

緑風出版はamazonとバトル中

拙書は、おかげさまでぼちぼち売れていますが、「amazonではなぜ高い中古でしか買えない」というお叱りのお言葉を頂戴しています。

 

実は、緑風出版は、amazonとバトル中で、出荷停止をしているからです。

まあポリシーを持って戦っているので、仕方ありません。

ほかのネット販売では定価での入手可能ですので、ご理解よろしくお願いします。

www.ryokufu.com

internet.watch.impress.co.jp

 

出版の崩壊とアマゾン

出版の崩壊とアマゾン

 

 

うらやすだより 

第147回浦安ジェンダークリニック委員会(9/9)報告

  個別症例検討:4例
   ホルモン療法開始:     1名 承認
   ホルモン療法継続:     2名 承認
   ホルモン療法再開:     0名 承認
   乳房切除術   :     0名 承認
   性別適合手術  :     2名 承認 (山梨大学

     ( FTM 0名、 MTF 4名 )
   
   以上、4名が承認されました。

『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』

『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』を見る。

ニューヨークに実際にあるThe Church of St. Luke in the Fieldsが土曜日にしているlgbt 支援プログラムをテーマにした映画。

https://stlukeinthefields.org/

主人公は葛藤しているトランス女性。

ミュージカルなのか、時々歌や踊りが入り、ちょっと変だが、まあ主人公の葛藤やストレス下の解離を表現していると思えば、まあいいだろう。

全体としてはよい映画だと思ったが。

主人公が女性として強くidentityを感じるハイライトのシーンで、日本語字幕歌詞が「I」を「私」でなく、「僕」となっているのはひどすぎた。訳者はちゃんと映画を見ているのだろうか。

 

あと、アメリカトランス映画では、トランス女性の象徴としてハイヒールが必ず出てくるが、日本ではそんなにハイヒールのこだわりはないな。文化の違い?

 

映画タイトル、原題は『Saturday Church』なのに、日本語ではなぜかナイトがついている。

サタデーナイトフィーバーの威光はいまだ衰えず、ということか。


『サタデーナイト・チャーチ』予告編

無性愛

異性への愛が異性愛、同性への愛が同性愛、両性への愛が両性愛なら、

無性愛は無性への愛、という意味であるべき。

無性愛だけ、無の性愛、という意味はおかしい気がする。

両性具有的な身体特徴を持つものへの性指向があるように、

無性的なものへの性指向を持つ者もいる。

彼らを呼ぶ適切な言葉がちょっと思いつかない。